野菜・果物の保存はエチレンガスに注意
野菜・果物は買ってきたその日に使い切る方は少ないと思います。
結果、家庭にて保存する場合が多いでしょう。
その際、ダメになるのが早いかったり、逆に長持ちしたりすることはありませんか。
理由はエチレンガスにあるかもしれません。
エチレンガスは植物ホルモンの一種であり、植物自身の成長を促進する効果があります。
そのため、植物自身の生存という点では必要不可欠なものになります。
しかし、私たち人間目線では、新鮮な青果物を食したいため成長を促進し、腐敗に近づけるエチレンガスは不必要な存在です。
そこで、エチレンガスに対する対策と、特徴を逆手に取った活用方法を紹介していきます。
対策方法
エチレンガスは青果物の品目によって発生量に違いがありますが、基本的に全ての植物で発生するものです。
ラップやポリ袋に入れて保存すると、自身の発生させるエチレンガスを周りに留めてしまいダメになりやすい。
しかし、水分の蒸発を抑える効果があるため、一概にラップ・ポリ袋=ダメになりやすいというわけではありません。
このジレンマを解消する最も良い方法は、水分の蒸発を抑えるもの+エチレンガスを除去できるものを併用することです。
エチレンガスを除去するものとしては、活性炭がお手軽で効果も高いです。
冷蔵庫用の市販品で十分。
この炭の脱臭剤、使用注意があります。
活性炭は、CMの様に冷蔵庫内のガスをキューっと吸着する様な働きはありません。
脱臭剤の周辺に存在しているエチレンガスを吸着するという性質のみです。
そのため、できる限りエチレンガスの影響を排除したい青果物の近くに置くようにしましょう。
活用方法
エチレンガスは鮮度を保つという点で不必要な存在ですが、成熟させるというプラスの効果があるとも考えられます。
例えば、果物・アボカド・青いトマト等、熟す必要があるものは意図的にエチレンガスの影響を受けさせましょう。
具体的には、対策方法の逆をやればいいわけです。
ラップをして、脱臭剤から離した場所に置く。これだけ、ほら簡単でしょ。
エチレンガスの発生量が多いもの
いくら時間をおいても熟さないアボカドに遭遇したりします。
そういう場合は、エチレンガスの発生量が多い青果物を熟させたいもの(アボカド等)の横に置けばいいのです。
エチレンガスの発生量は、野菜より果物の方が高く、特にりんごが顕著に高い。
これは果実は動物に自身を食べさせて種子を運んでもらうという意図があるためです。
早く成熟させた方が有利に働きますので、エチレンガスの発生量が多い傾向にあります。
Properties and Recommended Conditions for Storage of Fresh Fruits and Vegetables
エチレンガスの影響│米国産 鮮度保持剤 エチレン・コントロール
おわりに
いかがだったでしょうか。
エチレンガスを意識することで、鮮度を長持ちさせたり、成熟を促進させたりできます。
野菜・果物が利用しているように、我々人間もエチレンガスとうまく利用していただければ幸いです。
最後までお読み頂きありがとうございました。みなさんの食材の無駄削減に貢献できれば嬉しいです。
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